
河口 俊彦
新潮社 刊
発売日 2006-03
大山康晴の強さとその生き方を分かりやすく提示した著作です 2006-07-29
大山康晴の全盛期に将棋を覚えたオールドファンです。本書を読み改めてその強さを実感しましたし、あまり知られていないその生き様を理解できました。
対照的な独特の風貌で日本中に知られた大山・升田時代だけでなく、中原にその座を譲るまで、憎らしいほど勝ち続けた名人なのは皆が知っています。そして晩年のガンとの戦い。壮絶なまでに「現役A級棋士」というクラスや将棋にこだわる「勝負師の本能」というものに対して、本書はスポットライトを当てたかのように明確に描き出しています。
それにしても、「強さ」へのこだわりは、生き方に繋がります。プロ棋士なら当たり前の感覚なのでしょうが、その中でも一際光ったものを持った人だけがトップに君臨するのでしょうね。
著者の河口 俊彦さんの書かれた文章は好きです。「将棋世界」に掲載される文章のどれも巧みで、棋士の中でも一番お上手な方だと思っています。
棋譜も紹介されていますが、将棋をご存知のない方がそれを読み飛ばしても理解できるように書かれています。それだけ河口さんの文章が巧みなせいかもしれません。
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将棋の腕前を上げるには、実戦が一番。しかし一流の棋書があれば短期間に上達できる。おすすめの将棋本はこれだ!